同級生

私の同級生には、長男・長女が多かった

しかも家業持ちがずらりと並ぶ
電気店、歯医者、薬局、医院、自転車店
布団店、豆腐店、造り酒屋、お寺、米店
新聞店、果樹園、菓子店…
今思えば、まるで小さな商店街の縮図
そんな顔ぶれだった

長男・長女の彼らにとって
「働く」ということは他人事ではなかった

店を継ぐ未来が、遠い話ではなく
すぐそこにある現実だったからだろう

休み時間や放課後の何気ない会話の中にも
「仕入れが…」とか「店が忙しい…」とか
子供らしからぬ話題が混じってた気がする

そんな環境にいたせいか
私はいつの間にか「雇われる側」よりも
「雇う側」の目線が身に付いたように思う

最初に就職した時も
「いずれは独立して…」などと
まだ右も左も分からないくせに
そんな事を考えていたのを覚えている

そして、長い年月が流れ
紆余曲折の末に、気がつけば
自分で会社を経営する立場になっていた

思い返してみると
「あの頃の影響は大きかったのだな」と
しみじみ思う

人は、知らず知らずのうちに
周りの空気に染まっていくものらしい

私の中で芽生えた「経営者になりたい」
という小さな種も

あの教室のどこかに落ちていたのだろう

あの頃の、同級生という人間関係が
私の人生の土台となったのかも知れない

その中の、歯医者をやってる同級生の所へ
先日も治療に通わせてもらったりしている