我が家のバブル期

世の中には、「バブル景気を満喫した人」
というのがいるらしい

テレビで見る限りでは
高級車を乗り回し、ブランド物を買い込み
夜の街では札束が飛び交っていたようだ

だが、我が家には
そんな派手な話は無かった

「景気が良いらしいぞ」と言われても
「へえ、そうなんだ」と思う程度で
暮らしぶりが急に変わるわけでもない

とはいえ、振り返ると我が家にも
小規模なバブル期は三度ほどあった

一度目は、臨時収入があった時だ

今なら投資だの貯蓄だのになるのだろうが
当時はそんな事は考えない

まず車にエアコンが付いた
(当時はかなりの車に付いて無かった)
居間にだけ付いてたエアコンが
他の二部屋にも付いた

そして、妻用にスクーターを買い
大家族だったので、大きな輪切りの座卓も

人は、お金が入ると
「これが欲しかった」と思っていた物を
一気に買いたくなるらしい

二度目の小バブルでは
当時としては結構高価だった
ワンボックスカーを、キャッシュで買った
ローンではない。現金一括である

そして三度目

今住んでいる終の棲家を手に入れたのだ
でも、普通車一台分くらいの値段だが…

そう考えると、我が家のバブルは
世間のような派手さは無かったが
その時々で暮らしを豊かにしてくれた

札束を振り回した記憶は無い
高級クラブにも行っていない

だが、エアコンが増えたり
輪切りの座卓を囲んで団らん出来たり
最後には終の棲家まで手に入った

我が家には我が家なりの
小さくて平和なバブルがあったのだと思う