世の中には
見た目や響きが似ているというだけで
乱暴に一括りにされてしまうものがある
「味噌もクソも一緒」などという
なかなかに身も蓋もない言い回しがあるが
当の味噌からすれば、いい迷惑である
発酵という高尚な営みを経て出来た自分が
なぜそちら側と同列なのか、と
抗議のひとつもしたくなるだろう
たとえば、こんな話がある
ある日、Aさんが自慢げに言う
「昨日、絶品のカレーを食べてさ
もうスパイスが効いてて最高でね」
と、延々とカレーの話

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するとBさんが、なぜか顔をしかめて言う
「食事中に、もう止めてくれる?」
実は、Bさんは、Aさんと会うまえに
Cさんに、究極の選択問題を出されて
「ウンコ味のカレーと、カレー味のウンコ
どちらかを食べないと殺される
となったら、どっちを食べる?」と
問われてきたばかりだったのである
カレーは何も悪くない
むしろ世界中で愛されている料理である
それなのに、見た目の共通点だけで
まったく別の方に引きずり込まれてしまう
カレーにとっては、とんだ風評被害だ
味噌だって同じである
だが、冷静に考えれば
味噌とそれは違うし、カレーとそれも違う
似ているのは
せいぜい色味か形状の一部であって
本質はまったく別物である
にもかかわらず
人はしばしば「似ている」
という理由だけで、一緒にしてしまう
一緒にされた側としては
たまったものではない
味噌は味噌としているのに
なぜか別のものとして扱われると
大変心外である。プンプン
何度も言うが、味噌は味噌である
カレーはカレーである
そして、それはそれである
どうか、同じ鍋で煮込まないで頂きたい
