賭け事

若い頃というか
もっと言えば子供の頃から
私は大の“賭け事大好き”人間だった

始まりは小学生の頃のトランプだ
掛けるものは、お菓子やジュース

そんな可愛らしいレベルではあったが
すでにこの頃から「何でも賭ける」
という癖はしっかり根付いていた

将棋でも賭ける
花札でも賭ける
果てはクイズですら賭ける

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その後、大人になってからは
まあ順当な進化を遂げる

マージャン、パチンコ、競馬
そして株

どれもこれも
「軽く嗜む」などという器用なことは
できない性分なので、どっぷり浸かった

中でも強烈だったのは競馬である

初めて競馬場に行った日のことは
今でもはっきり覚えている

その日に持っていった給料一ヶ月分を
一頭の馬に全部つぎ込んだ

そして困ったことに、当たってしまった

これがいけなかった。それからというもの
私の週末は見事なくらいの競馬漬け

土日は毎週、毎週
まるで出勤するかのように
通い続けること、実に2年間

他の賭け事も
大体似たような道を辿っている

最初に勝つ → 調子に乗る
→ のめり込む → 痛い目を見る

この「様式美」とも言える流れを
私は何度も何度も繰り返した

しかし、今振り返ると
これらの経験が役に立っている気がする

むしろ、かなり重要な“授業”
だったのではないかとさえ思う

何を学んだか、それは

「調子に乗るとロクな事がない」
「熱くなるとロクなことがない」

という、あまりにもシンプルで
しかし身に沁みないと分からない真理だ

人は頭でなく、体で覚えないと分からない

私は賭け事で、嫌というほど体験した
勝っていても、負けていても

☆☆引き際が重要☆☆

そんなことを、教科書ではなく
“実地研修”で学んだのである

おかげでその後、事業の調子が良い時も
調子に乗らないよう気をつけたものだ

「うまくいってる時ほど気をつけろ」
と、どこかでブレーキがかかる

あの頃の無茶と失敗が
その後の自分の“歯止め”になっている

人生にはいろいろな先生がいるが
私にとっては、どうやら
「賭け事」がその一人(?)だったようだ

授業料は結構払ったに違いない
(勝った事しか覚えていないので…)
しかし、充分元は取れたはず…と思う