昔、少しだけ懐具合が良かった時期の
正月の事である
子供たちだけでなく、親や兄弟にまで
お年玉を奮発した
といっても、総額で10万円ほど
世間から見れば大した額ではないと思うが
私たち夫婦にとっては
なかなかの大盤振る舞いだった
後で、妻が心配そうな顔で聞いてきた
「いったい全部で、いくらあげたの?」
「10万円くらい」
答えると、妻は「えー!」と目を丸くした
だが私は、余裕あり気げに言った
「なあに、金は天下の回りものや
使っただけ、また巡ってくるさ」

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ずいぶん景気のいい事を言ったものである
その直後、思い出した
そういえば、元日だから
新聞に年末ジャンボ宝くじの当選番号が…
確認するとなんと、10万円が当たっていた
「おおー!」
配った額と、まったく同じ10万円
妻に、大大得意顔ですぐに見せた
あまりに出来すぎた話で
嘘だと思われるかもしれないが
間違いなく、本当にあった話である
しかも、これは
私のそれまでの宝くじ当選の最高額であり
これは未だに破られていない
あの時ばかりは本当にビックリしたし
実は、当たって助かったのも事実だが
ついこんな事を思った
100万円配ったら、100万円当たってたかな
そんなお金、無かったけど…
