坊主頭の話


坊主頭にして、もう二十年になります
ついこのあいだまでは
床屋さんにお任せでしたが

昨年秋に“ヘッドシェーバー”なる
文明の利器を発見し
導入してからというもの

自前でつるっつるにしております

理屈は髭剃りと同じ

髭を剃ったあとのように
頭を撫でると、実に気分がよろしい

さて
わが家はお寺の脇を入ったところ

刈りたての頭で
そのお寺の横からすっと出ていくと…

これがいけません

通りすがりの方が
「あ、どうも…」と
やけに丁寧に会釈をくださる

こちらはゴミ出しに行くだけなのに
なぜか背筋が伸びる

気分は半分住職

ある日など
深々と手を合わせられてしまい
思わずこちらも「いえいえ」と
拝み返しそうになりました

いや、いや、私はただの凡人
ただのつるつる野郎です

私は今日も
つるつる頭で寺の脇から現れ
軽く会釈を受け

心の中でそっとつぶやきます

ご利益はありませんが
信じる者は救われる…かもしれません

猫神社の神さまも
きっと笑っておられることでしょう

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